ネガティブ思考の人は心配事があると、いつまでも考え込んで答えが出せないときがありますよね。
余計なことを考えすぎて疲れたと感じたら、針と糸の出番です。
気分がモヤモヤする日も、手を動かしているうちに頭がすっきりして気持ちが落ち着きます。
楽しい時間を過ごしていると、悩みや不安を忘れて前向きな自分になれるのです。
この記事では手芸で自分らしさを取り戻せる理由についてお伝えします。
手芸といっても幅広いので、私が普段作っている布で作る小物作り(カバン、巾着袋、ポーチ)を例に解説していきます。
- 手芸は無心になれるので脳をリフレッシュしてくれる
- 手芸は達成感を得られて前向きになれる
- 自分の思いを形にすることで自己肯定感が高まる
手芸は自分らしさを取り戻す時間になる
無心になれる
手を動かすことに集中できる
ミシンで縫う、針に糸を通す、アイロンをかけるなど、手芸は集中する場面が多いです。
作業に集中していると手元に意識が向くので、悩んでいることを忘れられます。
作業をしながら段取りを考えたり、やっぱりこのデザインにしよう、と途中で方向転換したりして頭を使うので、考えすぎて疲れた脳をリフレッシュしてくれます。
計画を立てて実行するプロセスに没頭できる
カバンを作りたいと決めたら、まずデザインを考えます。
大きさ、布を決めて裁断し、接着芯を貼ったりアイロンをかけてパーツを整えたら、いよいよ縫う段階に入っていきます。
縫う時も順番があるので、何も考えずに進めると失敗して糸をほどいてやり直しになってしまいます。
工程ごとに頭の中で計画を立てる→実行するを繰り返すので、余計な雑念にとらわれる事なく作業に没頭できます。

頭を使うとお腹が空くのですが、お腹が空いていても作業に集中してしまうので、あっという間に時間が過ぎてしまいます⋯
達成感を得られる
小さな成功体験を味わえる
一枚の布から「カバン」という形になったときは、苦労したけど最後までやり遂げられた!という達成感を味わえます。
カバンを完成させるまでに、いくつかの工程があります。
その工程ごとに少しずつ形になってくるのが分かるので早く仕上げたくなりますし、完成までの日々が楽しくなります。
私は「今日やること」を決めてから進めるので、今日のノルマを達成した時点で満足感が得られます。

今日のノルマを達成できると、明日も頑張ろう!とモチベーションが上がります。
新たな目標に挑戦できる
作品が完成すると、その時は満足感に浸れるのですが、次の課題もみえてきます。
もう少しカバンの角の処理を丁寧に仕上げた方が良かったな、カーブの縫い方が下手なので、もう少し上手に縫えないかな⋯など、色々と気になる点が出てきます。
角の仕上げの方法をネットで調べたり、ハギレでカーブの縫い方を練習したりして、次はもっといい作品を作ろう、と新たな目標ができます。
トライアンドエラーを繰り返していくうちに自分の技術も上がるので、さらに達成感を味わえるようになります。
自分らしさを表現できる
色や素材の選び方で個性を出せる
色や柄、素材の選び方次第で自分らしさやその時の気分に合わせた作品をを作ることができます。
帆布を使ってカジュアルにしたいのか、ツイード素材でおめかし気分を味わいたいのか。
カバンを主役にするなら、赤やオレンジなどはっきりした色を使うと、作っている最中も気分が上がりますしお洒落な雰囲気に仕上がります。
どんな服にも合わせやすいように黒や茶、ベージュなどのベーシックな色にすれば、毎日使えるバッグになります。
個性を出すことで誰にも真似できない作品ができるので、自分に自信を持つことができます。

その時の気分で作品の仕上がりが変わるので、今の気分に合わなくなったら作り変えて楽しんでいます。
言葉にできない気持ちを作品に投影できる
落ち込んでいる友人を励ましたくて、明るい柄の布でポーチを作ったり、これから入院する自分の不安な気持ちを落ち着けるために、病院へ持って行く小物を作ってみたり⋯
上記は自分の体験談ですが、手芸は言葉にできない繊細な感情や思いを作品に込めることができます。
友人にプレゼントすれば、その思いは友人に伝わります。
自分のための作品であれば、あの時もやもやした気持ちから立ち直ろうと必死だったな、と自分をいたわる気持ちが湧いてきます。
その時の自分の内面を作品に映し出せるので、自分自身の気持ちの整理にもつながります。
人とのつながりを持てる
家族や友人と喜びを共有できる
作品ができると家族に見せたり、友達に写真を送ったりして完成した喜びを共有しています。
写真を送ると、友人から「それ欲しい!」とよく言われます⋯ありがたい話ですね。
オリジナルの作品を褒めてくれたり「素敵だね」と言ってもらえると、自分の感性を理解してもらえたと感じるので、自己肯定感にもつながります。
感謝の気持ちをさりげなく伝えられる
ちょっとした感謝の気持ちを伝えたいとき、デパートの包装紙に包んだものをあげるのも何だか仰々しいし味気ないな、と思うことはないでしょうか。
そんな時に手作りの作品は役に立ちます。
「わざわざ買ってきたもの」となると、受け取る側もお返ししなきゃ、と気を遣ってしまいますよね。
「趣味で作ったんだけど良かったらどうぞ」という感じで気楽に渡せますし、作品に気持ちを込めることができます。
またプレゼントするからには綺麗に仕上げたいと思うので、自分の技術も自然と上達していきます。

相手にも喜ばれて自分の腕も上がるので、良いことだらけです!
【体験談】友人にプレゼントした巾着袋の話
その友人と会うのは5年ぶりのことでした。
ランチを食べながらお互いの近況を聞いたり、思い出話に花を咲かせたりして盛り上がっていたのですが、ふと友人が巾着袋を取り出してこう言いました。
「この巾着袋、覚えてる?」
私は最初、何のことを言っているのか分からなかったのですが、赤色の生地に桜が散りばめられた、その色柄に見覚えがありました。
「これはもしかして・・・?」
「そう、〇〇ちゃん(かりひめの本名)が作ってくれたんだよ!ずっと使ってるのよ」
私はプレゼントした事すら忘れていました。
かれこれ20年も前の話です。
今だったらもっといい作品が作れるのに、と相変わらずネガティブ思考が前面に出るのですが、そんなに大切に使ってくれているなんて、むしろ私の方から「ありがとう」という気持ちでいっぱいになりました。
友人は私の「思い」を汲み取って、大切にしてくれてたんだな、と感じた瞬間でした。
思いを相手に伝えることができるのが、手作りの良さだと私は思っています。
まとめ
手芸で自分らしさを取り戻せる理由をまとめました。
- 手を動かす事に集中していると悩みを忘れられる
- 成功体験を味わえて前向きになれる
- 新たな目標に挑戦できる
- 色や素材選びで自分らしさを出せる
- 言葉にできない気持ちを作品に投影できる
- 作品を通して人とつながれる
手芸は無心で手を動かすことで脳がリフレッシュされるので、気持ちは自然と前向きになっていきます。
また色や形、デザインで自分らしさを表現できるので、ありのままの自分に自信が生まれます。
日々の中で疲れや不安を感じたときこそ、針と糸を手に取ってみてください。
手芸の時間が心の癒やしになって、自分らしさを取り戻すきっかけになれば幸いです。